家づくりは初めてで、住宅ローンのことがわからな過ぎて困っている人、不安になっている人はいませんか?
貯金があっても高収入でも、不安で前に進めないでいる人、実は多いです。
でも、その不安を解消するのは簡単なんです。
方法は3つ。
1. 家計を整える事
2. 住宅ローンの仕組みを知って適正な予算を決めること
3. 予算にあった住宅会社を選択すること
今回は、第2回目「住宅ローン」のお話です。
第1回のブログでは、家計の整え方についてお話をしました。お金の使い方を見直すことで、ムダや問題点をみつけて対策する方法、貯蓄ができるように改善する方法などをお伝えしました。
自分たちの生活のベースになる家計に自信が持てると、家づくりの予算を前向きに考えることができます。
では、次に学んでおくことは、住宅ローンの仕組みを知って適正予算を決める方法、です。
最近、金利の上昇が始まったなどニュースでも住宅ローンの話を目にするようになって、住宅ローンに対して漠然とした不安をいだいている方が多いのではないでしょうか。
また、そもそも「住宅ローンは返済が大変」という先入観ありませんか?
これのせいで、「ローンを組みたくない」、もしくは「とにかく予算は抑えたい」という気持ちになるようです。
皆川は住宅ローン推しです。
住宅ローンはメリットが沢山あるんです。
メリットを知ると住宅ローンの仕組みもわかってきます。
では、その推す理由となる住宅ローンのメリットを解説しましょう。
住宅ローンのメリットはこの3つです。
・貯金を使わないこと
・団信で返済がチャラになること
・住宅ローン減税が受けられること
【貯金を使わないこと】
家の購入を現金一括払いにしようと思っている方、住宅ローンが組めるならローンをおススメします。
頭金を貯金している方、金利が1%を切る今、頭金のメリットは昔ほど大きくなく、無くても大丈夫です。
具体的な数字で見てみましょう。
[設定]
仮に予算が5000万円で、以下の3つのパターンで支払うとします。
➀ 現金一括払い
② 頭金(1000万円)有りの住宅ローン*(借入4000万円)
③ 頭金なしフルローン*(借入5000万円)
*変動金利0.5%、10年毎0.5金利上昇、35年返済、元利均等返済の場合
[支払い総額を比較]
支払い総額で比較してみます。
➀ 現金一括 ⇨ 5000万円
② 頭金+借入 ⇨ 5638万円 =1000万円+4638万円
③ フルローン ⇨ 5798万円
利息が発生しない現金一括払いが一番安いのは当然ですね。
頭金ありとフルローンでは160万円の差しかないのが、残念ですね。
これは、金利が超低いことに起因しています。
これだと、「頭金入れなくてもよいか」と判断する人も出てきそうです。
[月々の返済額を比較]
次に②と③で、月々の返済額を比較してみましょう。
② 頭金+借入 ⇨ 10.38万円
③ フルローン ⇨ 12.98万円
2.6万円の差があります。これは大きいですね。
「やっぱり、頭金入れよう」って気持ちになりそうです(笑)。
皆川は、1000万円を頭金として一瞬で無くしてしまうより運用した方がお得だと思っています。
という訳で、1000万円の使い方次第で 35年後にどれだけの金額になるのかを試算してみましょう。
[1000万円の使い方]
A. 運用 1000万円 ⇨ 平均利回り5%、35年間運用 ⇨ 5516万円
B. 頭金 1000万円 ⇨ 35年後にお得になる金額 ⇨ 160万円
運用すれば、条件次第では5000万円くらいに増えます。
老後使えるお金として残せます。
頭金ありの場合や現金一括払いでは、現金を家の購入に使用してしまっているため消えてしまいます。
稼ぐということは、使うためのお金を得る手段です。
でも、「稼ぐ⇨消費する」を繰り返していると、インフレ時代に突入した今いずれ限界がきます。
そこで、稼いだお金を将来に備えるため増やす手段が「運用」です。
どちらが安心できるかは人それぞれなので断言できませんが、これを機に運用についても興味をもってみてはいかがでしょうか。
【団信でチャラ】
次のメリットは団信でチャラになるということ。
団体信用生命保険を略して団信と呼びます。
銀行からお金を借りる時に、銀行が主債務者にかける保険です。
これは、銀行が貸し倒れで損しないように掛けている保険なので、銀行が保証会社に保険料を支払います。
返済途中で主債務者が亡くなった、高度障害となって返済できなくなったなどの場合、銀行は残債分の保険金を受取ります。
そして、残債はチャラになります。
月々の返済がなくなり、家は残るので、残された家族は引き続きその家に住むことができます。
これは、現金一括払いと比べて、特にメリットが大きい内容だと思います。
住宅ローンで団信を使うことになったら、家も貯金も残せるわけです。
現金一括払いの場合、家は残りますが、貯金が既にごっそりなくなっています。
貯金は前述の運用資金に回すこともできますよね。
より一層、残された家族の生活を豊にできるかもしれません。
【住宅ローン減税】
メリットの最後、住宅ローン減税です。住宅ローン控除とも言います。
年末の借入残高の0.7%分を、支払った所得税から直接控除してくれるというものです。
サラリーマンは払った税金がごそっと戻ってくることは珍しいので是非利用したい制度です。
控除期間は13年間、控除額は借入額や所得税額、購入した建物の性能などによって変わりますので、ご確認ください。
また、注意点が沢山あります。
・住宅ローン利用者のみが対象
・所得制限があり、2000万円を超えると対象外
・新築でも一定の住宅性能がないと対象外
・借入限度額があり全額が対象とは限らない
・控除されるのは払った所得税額分のみ
・制度の見直しが多いため、ネット検索で古い情報に惑わされることもあり、最新の情報なのか確認が必要
減税基準など詳細は割愛しますが、実際どれくらい控除されるのか以下に記載します。
同じ年収でも他の控除によって税金額が微妙に各家庭で異なるので、一概には言えませんが、一番多くもらえる認定住宅で、初年度の減税額の目安としてご参考になさってください。
(実際のご自分の減税額がいくらになるかは税務署や税理士さんに確認してください。)
年収400万円 : 16万円
年収500万円 : 20万円
年収600万円 : 26万円
年収700万円 : 32万円
年収800万円以上2000万円以下 : 35万円
2年目からは返済が進むのでローン残高が減り、少しずつ減額となりますが計13年間続きます。
13年間の控除総額は、借入額にもよりますが、数百万円単位となります。嬉しいですね。
でも、所得税が戻ってきて喜んでいるだけではだめですよ。
戻ってきた所得税を使って「利息を払う」と考えてみてください。
前述の借入れ条件(借入5000万円、変動金利0.5%、35年間返済)の場合、
合計利息額 : 798万円
住宅ローン減税 : 260万円(仮)
実質利息額 : 538万円 = 798万円 − 260万円
実質利息額とは、35年間の住宅ローンで払う利息から、住宅ローン減税で戻ってくる金額を引いた数字です。
実際に自分たちの懐を痛めた分ということです。
この実質利息額が0円になる人や、逆ザヤと言って儲かってしまう人もいます。
ここまで読んで確かに~と思っていただけるなら、現金一括払いでなく、住宅ローンもありだと思います。
以上で住宅ローンのメリットの解説は終わりです。
住宅ローンのメリットを知ると住宅ローンの仕組みもわかってきます。
怖い住宅ローンも使い方次第で損したり得したりすることが分かっていただけましたでしょうか。
第1回目のブログ、「家計の整え方」と今回の住宅ローンのメリットの知識を学んで、自分たちの適正予算を前向きに考えることができるようになっていたらうれしいです。
実際に適正予算額を知る方法としては、ライフプランを作るのがおススメです。
生涯の収支と住宅ローン、教育費や老後の資金の確保までまとめて考えます。
全てを数字で把握することができるので、ムリのない適正予算を知ることができます。
めでたく、予算が決まったら、次はその予算にあった住宅会社を選んで家づくりを進めて行きましょう。
家たてる・コンサルでは、皆様の家づくりが楽しくなるよう、ムリのない家づくりの予算の算出を住宅購入専門のファイナンシャルプランナーがお手伝いしております。
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