住宅ローンの繰り上げ返済はどっちがお得?「期間短縮型」と「返済額軽減型」のメリット・デメリット

住宅ローンの繰り上げ返済はどっちがお得?「期間短縮型」と「返済額軽減型」のメリット・デメリット

住宅ローンを組む時には、35年など長い期間で設定している方が多いでしょう。長く付き合っていかなければいけないローンなので、借りる時にどのような商品を選ぶのかという点も重要ですが、返し方も考えていかなければいけません。支払う利息を減らすために、繰り上げ返済を検討しているという方も多いでしょう。ただ、繰り上げ返済には「期間短縮型」と「返済額軽減型」の2つの方法があるため、どちらを選べばいいのか迷ってしまいますよね。そこで今回は、住宅ローンの繰り上げ返済を行う時の「期間短縮型」と「返済軽減型」のそれぞれのメリット・デメリットをご紹介していきます。

そもそも繰り上げ返済とは?

繰り上げ返済とは、毎月支払ってる一定の金額以外に、借入額の一部もしくは全部を返済するという方法を指します。通常の返済時には、住宅ローンの返済分の中に利息が含まれているので、なかなか元本を減らすことができません。しかし、繰り上げ返済ではすべて元本の返済を行うことができるので、支払う利息を減らすことが可能となっています。住宅ローンの借入期間は長く設定する方が多いため、その分利息が高くなってしまいます。繰り上げ返済を効果的に使うことで、支払いの負担を減らすことができるのです。

繰り上げ返済時に期間短縮型を選ぶメリット・デメリット

期間短縮型とは、毎月の返済額を変えることはなく、残りの返済期間を短くするという方法です。例えば、35年ローンを組んでおり、毎月10万円の支払いがある場合、今後も毎月10万円の支払いが必要とはなりますが、30年でローンを返済し終わるようにするということです。

期間短縮型のメリット

期間短縮型の1番のメリットは、利息を軽減する効果が高いという点です。住宅ローンの毎月の返済額には、元金返済部分と利息部分があります。期間短縮型では毎月支払う金額自体は変わりませんが、内訳を見ると利息分が少なくなり、返済する元本の金額が大きくなります。そのことにより、支払う利息の総額を大幅に減らすことが可能となります。特に変動金利型の住宅ローンを利用している場合、金利の見直しによって大きく金利が上がってしまうリスクもあるため、繰り上げ返済によって期間を短くしておいた方が安心でしょう。

期間短縮型のデメリット

期間短縮型のデメリットは、繰り上げ返済によって大きな資金を入金したのにも関わらず、月々の返済額が変わらないという点です。日々負担する金額は一緒で、貯蓄分だけが減るという形になるので、万が一急にお金が必要な事態になった時に困るかもしれないと考える方もいるようです。ただ、元々支払っていた月の金額から増えるわけではないので、期間を短くした方がお得という方も多いです。

繰り上げ返済時に返済額軽減型を選ぶメリット・デメリット

返済額軽減型とは、繰り上げ返済を行った後の毎月の支払い額を減らすことができるという方法です。住宅ローンの支払期間を変更しないので、毎月の負担額を抑えることが可能となります。

返済額軽減型を選ぶメリット

返済額軽減型を選択するメリットは、毎月の支払いの負担を軽減することができる点です。住宅ローンの支払いは固定費の中でも金額が大きく、家計を圧迫すると考えている方もいるでしょう。お子様がいるご家庭の場合、お子様の成長と共に出費の額が増えていき、現状では回らなくなってしまったということもあります。そのようなタイミングで返済額軽減型によって繰り上げ返済をすれば、支払額を減らして精神的な余裕を作ることが可能です。

返済額軽減型を選ぶデメリット

返済額軽減型を選ぶデメリットは、金利の負担がそこまで減らないという点です。返済期間は変わらないので、常に元本と金利の両方を支払わないといけません。期間を短くしてより多くの元本を払う期間短縮型に比べると、金利軽減の効果はそこまでないと言えるでしょう。変動金利を選択している場合、返済期間は同じように長いので、途中で金利の見直しによって返済する金額が増えることも予想できます。長期的な視点で見ると、まとまった金額を支払わないといけないという点は、デメリットとなります。

まとめ

いかがでしたか?繰り上げ返済には、「期間短縮型」「返済額軽減型」の2種類があります。どちらにもメリット・デメリットがありますが、おすすめなのは「期間短縮型」です。支払う期間を減らすことによって、トータルで支払わないといけない金利の金額を抑えることができるのでお得でしょう。その上、毎月の支払額が増えるわけではないので、負担を感じることはありません。より早く元本を減らしてしまうためにも、ある程度まとまった資金を用意した上で、期間短縮型によって繰り上げ返済を実施しておくと安心でしょう。

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