住宅ローンの返済方法｜「元利均等返済」「元金均等返済」のメリット・デメリット
家を購入する時には、住宅ローンを契約する方が多いです。しかし、その返済方法にも種類があるということを知らない方もいるのではないでしょうか？実は住宅ローンの返済方法には、「元利均等返済」と「元金均等返済」の2種類があります。そこで今回は、この2つの返済方法のメリット・デメリットについて詳しく見ていきましょう。
元利均等返済と元金均等返済の違い
では、元利均等返済と元金均等返済にはどのような違いがあるのでしょうか？
元利均等返済とは
元利均等返済の「元利」という言葉は、元金と利息の2つを指しています。つまり、元利均等返済の場合は、元金と利息の合計金額が一定になるようにして返済していく方法ということになります。住宅ローンは最長35年で組むことができるようになっていますが、その35年間はずっと月払いする金額が一緒ということになります。
元金均等得返済とは
元金均等返済とは、返済額の中の利息と元金のうち、元金部分のみが一定の金額になっている返済方法のことを指します。元金の部分は返済期間の月で割った金額となっていますが、利息は返済期間が長くなるほど少なくなります。そのため、返済期間が長くなると月々の返済金額が減っていくという点が特徴となっています。
元利均等返済のメリット・デメリット
では、元利均等返済にはどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか？
資金計画を立てやすい
元利均等返済の場合、毎月の支払金額が一定になっています。そのため、返済プランを建てやすいと言われています。住宅ローンは長い時間払い続けるため、同じ金額の方が事前に毎月の固定費として算出しやすくなります。毎月同額の費用であれば、収入の中から計画的に貯蓄をすることもできるでしょう。
審査がゆるい
住宅ローンを受けるためには、審査が必要となります。その審査で返済負担率をチェックする時には、返済当初の金額で計算します。そのため、返済開始時の返済額が少ない元利均等返済の方が、希望通りの金額で審査を通せることが多くなります。
返済総額が大きくなる
元利均等返済を選ぶと、ローン残高が減るのが遅くなってしまいます。そのため、同じ金額を借りたとしても、元利均等返済の方がより多くの金額を支払わなければいけなくなってしまいます。ただ、元利均等返済の方がローン借入当初の負担は少なくなるので、最初の負担を軽くすることができるでしょう。
元本の減りが遅い
元利均等返済の場合、元本と利息の合計金額が一緒になるように計算されているので、元本の減りは遅くなってしまいます。そのため、繰り上げ返済を行う時には負担がかかります。繰り上げ返済をすることを考えている場合には、そのことも理解して選ぶようにしましょう。
元金均等返済のメリット・デメリット
ではここからは、元金均等返済のメリット・デメリットについて見ていきましょう。
支払い総額が少なくなる
元金均等返済では、毎月支払わなければいけない元本に、残高に応じた利息を加えた金額を払っていきます。そのため、元利均等返済に比べて元本をより早く減らすことができるという点が特徴です。より元本が減ることによって、利息分の支払い金額が少なくなり、支払総額が少なくなる点もメリットと言えるでしょう。
毎月の返済金額が少なくなっていく
元金均等返済では、返済が進むにつれてより早く元本が減っていきます。そのため、支払い期間が長くなるほど負担する利息分が少なくなり、毎月の返済金額が少なくなる点がメリットです。
毎月の返済金額が異なる
元金均等返済の場合、毎月の住宅ローン返済金額が異なります。それは元本によって利息分の負担金額が変わるからです。そのため、資産計画が立てづらいと感じる方もいるでしょう。また、住宅ローンの返済当初は負担が大きくなるので、その金額を支払えるのかどうかを考えてローンを組むことが重要です。
審査が厳しい
住宅ローンの審査では、返済率の計算を借入当初の返済金額で行います。元金均等返済を選ぶと、最初の住宅ローン負担額が大きくなるため、審査が厳しくなってしまいます。そのため、審査に通らなくなってしまったり、希望よりも借入金額を減らされてしまう可能性もあります。自分の収入と希望借入金額を考えて、より最適な方を選ぶ必要があるでしょう。
まとめ
いかがでしたか？住宅ローンの返済方法には、「元利均等返済」と「元金均等返済」という2つの方法があります。この2つの方法には両者にメリット・デメリットがあります。そのため、自分の状況や返済プランに合わせて選択する必要があります。住宅ローンは何十年もの時間をかけて払っていくものなので、ローンを組む際にはその後どのように返済を行っていくのかをきちんと考えてから融資を受けるようにしましょう。
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