【失敗しない土地探し】容積率をわかりやすく解説!

【失敗しない土地探し】容積率をわかりやすく解説!

こんにちは、皆川です。

今回は、土地の規制に関するお話です。

「容積率」という用語、何だかわからないという方はいらっしゃいませんか?

この土地にどのくらいの大きさの建物を建てられるかを示す指標です。

「容積率」を知らずに土地を購入してしまい、後になって「大変!どうしよう」なんて事の無いようにしっかり確認して下さいね。

注文住宅を建てるための大事な数字として、「建ぺい率」と並んでよく理解しておくことをお勧めします。

では、詳しく説明していきます。

☆建蔽率について詳しくはこちらから

https://ietateru-consul.com/blog/2329/

目次

1.容積率って何?

2.容積率と建ぺい率の関係

3.容積率には厳しい制限がある?

4.容積率に緩和する特例がある?

5.まとめ

1.容積率って何?

容積率とは敷地面積に対する延床面積の割合のことで、この土地にどのくらいの大きさの建物を建てられるのかを示しています。

【容積率(%)=延床面積÷敷地面積×100】

延床面積とは家の床面積の合計のことです。

ちなみに、「玄関のポーチ」や「バルコニー」「ロフト」また「地下室」などの一部は延べ床面積に含まれません。

例えば、敷地面積が100㎡、1階床面積が40㎡、2階床面積が35㎡の場合、

(40㎡+35㎡)÷100㎡×100=75%

容積率は75%となります。

容積率の数値は、建物の階数が高くなると200%や300%など大きくなります。

容積率は建物の大きさで単に景観を守るだけでなく、「防火対策」「風通し、日当たりの確保」という役割もあり、快適な住環境を守る目的があります。

また、地域の過密化を防ぐこと、人口をコントロールすることも目的としています。

容積率の規制がないと、4階建、5階建など大きな建物を建てることができ、そこに沢山の人が住めることになります。

 人口が増えすぎてしまうと電力消費や下水処理が追い付かなくなり、交通渋滞が起こるなど、住みやすい街とは言えない状況になる可能性もありますね。

より良い住環境を作るために守らなければならないとても重要な数値です。

2.容積率と建ぺい率の関係

容積率は建ぺい率と併せて考えます。

一般的な住宅地では、「敷地100㎡、建ぺい率40%、容積率80%」を良く見かけます。

【延床面積=敷地面積×容積率(%)÷100】

延床面積の上限=敷地100㎡×80%÷100=80㎡

建ぺい率から建築面積の上限=敷地100㎡×40%÷100=40㎡

この結果から、例えば1階40㎡、2階40㎡の二階建ての家が建てられると考えられます。

不動産屋さんの土地広告で、坪数と価格だけで購入を決めてしまうと、建ぺい率と容積率によって欲しい家が建てられなくなることを是非覚えておいてください。

3.容積率には厳しい制限がある?

容積率には、指定容積率と基準容積率があり、どちらか厳しい方の制限を受けます。

【指定容積率】

指定容積率は、市町村ごとの都市計画で定める用途地域に応じて定められる容積率の最高限度で、50%~1300%の範囲で制限されています。

注文住宅を建てるエリアで多い用途地域は、第一種低層住居専用地域、第二種低層住居専用地域で、この地域の指定容積率は 50%、60%、80%、100%、150%、200%です。

調査している不動産の指定容積率を調べる場合GoogleやYahoo!で「〇〇市 容積率」と検索すれば調べることができます。

実際は、指定容積率がそのまま適応されるわけではなく、建物の前面道路の幅によって、左右される「基準容積率」があるので注意が必要です。

【基準容積率】

基準容積率は、道路幅員の狭い、基盤整備の十分でない地域に高容積の建築物ができるのを抑えるための規定です。

接道する前面道路の幅員が12m未満の場合、指定容積率以下に制限を受ける場合があります。低層住居専用地域では「道路幅×40%」の数値と指定容積率を比較して、原則として低い数値、厳しい方が適用されます。

例えば、前面道路の幅員4m、指定容積率が200%の場合、

基準容積率=4m×40%=160%

指定容積率よりも基準容積率が小さいため、基準容積率160%を採用します。

もし、2つ以上の道路に接している場合には、最も広い道路幅員で計算します。

また、セットバックが済んでいない2項道路は、前面道路の幅員を4mとして計算します。

4.容積率に緩和する特例がある?

土地の面積が小さいところは、次のような容積率緩和の特例を利用して、できるだけ広くなるように家を建てます。

【建物内に地下室がある場合】

地下室がある場合、住宅として使用する部分の床面積の3分の1を限度として容積率の計算から除外されます。

例えば、土地が100㎡で容積率80%のとき、延床面積は80㎡ですが、地下室がある場合は1/3が除外されるので、80㎡×3/2で最大120㎡まで建てられます。

【建物内に駐車場がある場合】

建物1階部分にガレージを取り込んだ家(ビルトインガレージ)のことで、その敷地内の建築物の床面積の5分の1を限度として容積率の計算から除外されます。

例えば、土地が100㎡で容積率80%のとき、延床面積は80㎡ですが、ビルトインガレージがある場合は1/5が除外されるので、80㎡×5/4で最大100㎡まで建てられます。

【小屋裏収納(ロフトを含む)がある場合】

直下床面積の2分の1を限度として容積率の計算から除外されます。

ただし小屋裏の高さは1,400mm以下とされているため、小屋裏収納は高さが低くなっています。

屋根裏部屋で2階建の場合は2階床面積の1/2、3階建の場合は3階床面積の1/2となります。屋根裏部屋に固定の階段を設置してよいかどうかは、各自治体によって判断が異なるため確認が必要です。

収納部屋で、1階と2階の間の場合は1階床面積の1/2、2階と3階の間の場合は2階床面積の1/2となります。

5.まとめ

・容積率とは敷地面積に対する延床面積の割合のことで、この土地にどのくらいの大きさの建物を建てられるのかを示す数値

・建ぺい率から建築面積の上限を、容積率から延床面積を求め、建物のサイズが決まる

・容積率には、指定容積率と基準容積率があり、どちらか厳しい方の制限を採用する。

・容積率緩和の特例は、地下室、ビルトインガレージ、ロフトなどの小屋裏収納などがある

これらを踏まえて、決まった空間をどうやって無駄なく広く使うか住宅会社の営業マンや設計士と相談しながら後悔のないように家づくりを行っていきます。

経験豊富な営業マンや設計士と家づくりをして、是非理想の家を完成させてください。

家たてる・コンサルでは、家づくりのストレスや不安を無くす独自の方法を無料勉強会にてお伝えしています。

☆ご興味のある方はこちら

家たてる・コンサル