こんにちは、皆川です。
今回は住宅ローン減税とふるさと納税についてお話します。
「ふるさと納税したら、住宅ローン減税に影響はあるの?」と気になる方も多いのではないでしょうか。
結論から言うと、減税額にほんの少し影響が有ります。
また、ワンストップ特例制度を利用している方は使えなくなることがあるので、手続きに注意が必要になります。
詳しく見ていきましょう。
目次
1.住宅ローン減税とふるさと納税は併用できるの?
2.ふるさと納税によって住宅ローン減税の減税額は減るの?
3.ワンストップ特例制度が使えなくなるって本当?
4.まとめ
1.住宅ローン減税とふるさと納税は併用できるの?
住宅ローン減税とふるさと納税は併用できます。
ふるさと納税の寄付金額控除後、全部計算が終わって払う税金が決まったところで、そこから住宅ローン減税額の計算がされます。
どちらも節税や支出の削減につながるため、お勧めです。
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2.ふるさと納税によって住宅ローン減税の減税額は減るの?
税金の計算の順番がわかると、ふるさと納税によって住宅ローン減税の金額が減ることが想像できますね。
ふるさと納税は、寄付金額から2,000円を引いた金額が所得税と住民税の控除対象となって、税負担を軽減できる制度です。
確定申告をすると所得税に対する還付金は直接振り込まれます。
住民税はその請求額が減額される形での還付となります。
一方、住宅ローン減税は「税額控除」です。
これは「計算し終わった総税額(基準所得税額)から一定額を差し引くもの」です。
その一定額は所得税から優先的に控除され、控除できなかった分を住民税で控除し、年末調整で還付されます。
12月の給与明細で収入が増えたように記載されて、ちょっと嬉しくなりますよ。
実際に、ふるさとの納税有無による住宅ローン減税額の差を計算してみましょう。
設定:収入600万円、所得税21万円、住民税31万円(税額は家庭状況で変動します)
【ふるさと納税有り 3万円行った場合】
所得税は、約3,000円控除されます。
210,000円―3,000円=207,000円・・・①
住民税は、約25,000円が控除されます。
(=寄附による基本控除約3,000円+ふるさと納税の特例控除約22,000円)
310,000円―25,000円=285,000円
住宅ローン減税の住民税控除限度額136,500円を超えたので、136,500円を採用・・・②
住宅ローン減税額は、①+②=343,500円・・・③
【ふるさと納税なしの場合】
210,000円+136,500円=346,500円・・・④
【ふるさと納税有無による住宅ローン減税額の差】
④―③=3,000円
結果、3,000円の差になりました。
寄付金額にもよるので、実際は数千円から1万円くらいの差になります。
差が無くはないくらいの金額になるので、それほど気にしなくても良いかもしれません。
また、住宅ローン減税は「借入額の残高1%」という要件もあるので、所得税と住民税の合計より借入額残高の1%にあたる金額が小さい時は、ふるさと納税の影響は気にする必要はありません。
返礼品で食材などをもらい、美味しく、楽しんで、且つ、食費を減らす方がお得に感じますが、いかがでしょうか。
ちなみに、ふるさと納税は所得に応じて上限が設定されています。
例えば、サラリーマンで配偶者の扶養ありの場合、所得状況に応じて控除額は変わりますが、
給与収入と控除上限額(目安)は以下の通りです。(2021年3月現在の基準)
給与収入 上限控除額
400万円 3.3万円
500万円 4.9万円
700万円 8.6万円
詳しくは総務省のふるさと納ポータルサイトをご覧ください。https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_zeisei/czaisei/czaisei_seido/furusato/mechanism/deduction.html
3.ワンストップ特例制度が使えなくなるって本当?
本当です。
ただし、住宅ローン減税を適用する初年度の確定申告の時のみです。
その一回だけは、一緒に確定申告をします。
申告を忘れると控除を受けられず、ただ寄付しただけになるので注意が必要です。
それ以降は、自分で確定申告をする必要が無ければ、またワンストップ特例制度が使えます。
ワンストップ特例制度とは、サラリーマンなど普段自分で確定申告を行わない人が、確定申告の手続きを省略して住民税の税額控除を受けるための特例制度です。
本特例制度を利用できるのは5つの自治体までで、住民税のみ控除されます。
6つ以上の自治体に寄付する場合は、毎年確定申告が必要になります。
4.まとめ
・住宅ローン減税とふるさと納税は併用できる。
・ふるさと納税が高額になると住宅ローン減税額が少し減る。
・ワンストップ特例制度は住宅ローン減税の確定申告初回時に使えないため、忘れずに一緒に申告する。
住宅ローン減税とふるさと納税、どちらも家計の節約に効果大な制度です。
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